学校案内 社会福祉法人太陽会 理事長挨拶

 2019年12月、中国武漢市で発生したCOVID-19感染症は瞬く間に世界中に広がり、このパンデミックによって世の中は大きく変化しています。今回、多くの医療者従事者が自ら感染する危険を承知でCOVID-19感染者に献身的な医療活動を行ったことに対し、世界中の人々から注目され、感謝、称賛の言葉を頂いています。医療者にとってこれほどモチベーション(やりがい、やる気)向上に繋がることはないと思います。医療のプロフェッショナルとして大切なことは、正しい知識と技術により感染リスクを可能な限り下げることです。感染リスクをゼロにすることは不可能かもしれませんが、医療を守るためにはまず自分を守り、健康でいることが不可欠です。

 看護という仕事はやりがいのある仕事である一方、COVID-19に限らず常に様々なリスクと隣り合わせです。精神的にも肉体的にもつらい状況になることは必ずあります。学生生活においても、3年間という限られた時間の中で、膨大な知識や技術を習得しなければなりません。実習では大きなプレッシャーや多くの失敗を経験するでしょう。これは看護師を目指す誰もが経験することです。重要なことはどんな状況においても、常にモチベーションを維持し、続けられる術を持つことです。その方法は個人によって異なると思いますが、結局は自分を救える人こそが、他人を救えるのではないでしょうか?そして多くの困難や高い壁を乗り越えてこそ、達成感や満足感そして感動を味わえるのだと思います。

 安房医療福祉専門学校は、新卒者から社会人まで様々な背景を持った人たちが、看護師になるという同じ目標を持って入学してきます。小さな学校で、クラスによって特徴はありますが、お互い助け合い、励まし合い、“国家試験全員合格”を目指して頑張っています。特に今年の卒業生は、コロナ禍の影響を受け、実習を始め様々な制限があり大変だったと思いますが、この様な時こそ一致団結して助け合うティーム力が試されます。国家試験は競争試験ではありません。お互いを励まし合い高め合うことで良い結果が生まれるのだと思います。

 COVID-19は私共に大きな試練を与えましたが、同時に世界の価値観が変わり、新たな社会へ飛躍するための引き金となりました。ワクチンは世界中の人々が打つ必要があります。国や宗教、貧困、地位など関係なく、全人類がCOVID-19根絶という目的に向かって団結しなければなりません。その結果、領土問題や人種・宗教・ジェンダー問題のような、所有や競争や差別が蔓延している社会から、共有、協調、多様性を大切にする、より成熟した社会に移行していくことでしょう。

 当校は、開学時からイコールパートナーシップ、多様性、国際性、そして社会的包摂を大切に考えてきました。この様な価値観を今後も大切にしながら、多くの優秀な看護師を育てていきたいと考えています。


社会福祉法人太陽会 理事長

安房医療福祉専門学校

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